12年間、剣道を続けている。
社会人になって頻度は下がったもののまだ稽古は続けているし、
体育館の近くや武道場の近くを通って稽古の声が聞こえてきたら立ち止まるくらいには剣道が好きだ。
剣道には団体戦と個人戦があるのだけれど、団体戦でも結局最後は自分1人、というところも好きなところだ。
スポーツ全般に言えることなのかもしれないが、しっかり稽古をして備えた試合は不思議と負けるし、なんだか不安ばかりの試合ほど勝ち上がることが多かった気がしている。
3人の審判から上手く見えないように卑怯な技をかけてくる選手もいるけれど、人間3人が判定する競技なのでそういうこともあるか、と思って続けている。
冒頭に少し触れたが、体育館の近くを通ったら剣道大会が開催されておりそれで思い出したことを記す。
剣道において、声援は基本的に禁止である。拍手による応援が好ましい。
文化の日に開催される全日本の大会などは、恐ろしいほどの静寂の中で試合が行われる。
しかし、中学や高校においてはよく聞くし大会運営者もうるさくは言わない。
声援も様々な個性があって面白いので、いくつか種類に分けてみる。
①ただ単なる応援型
「ファイトー」や「ファイトです!」
進学校などは、このパターンが多かったように思う。いちいち決めるのも面倒だし、応援くらい自由にさせて欲しいので私はこの類型を支持する。
②明確指示型
「面狙っていきますよー」や「残心後気をつけてー」
相手にも指示が聞こえるのであまり賢くはないやり方だと思う。場合によっては審判に注意されることもある。OBやOGが大会に来る学校に多かったように思う。
③集団型
「いいとこー!」や「よいしょー!」
タイミングを揃えて複数人で大声を出し、審判にプレッシャーをかけるやり方。
伝統的な剣道強豪校に多かったように思う。
④暗号指示型
学校によるが、私が聞いたのは
試合開始から1分間「ファイト、◯◯(選手名)、オーレ!」
試合開始から1分経過後2分まで「ファイット!◯◯(学校名)、そーれ!」
試合開始から2分30秒経過後3分まで「そーれ!ファイット!行くぞ◯◯(学校名)」
剣道の試合においては、相手のタイプと時間に基づく戦略を練る必要があるため、聞いた人がわかる形で時間の経過を試合中の選手に伝えるためにそうしていたのではないかと推測する。
また、時間だけでなく監督の指示を伝えるのにも使っていたのではないかと思う。
新進の剣道強豪校に多かったように思う。
⑤恫喝型
「オラァ!」や「さっきの入ってんだろ!」
剣道の基本的な精神には反するが、審判や相手校にプレッシャーを与えるやり方。
試合によっては、ギャラリーの恫喝型声援で選手が反則となるので結構リスキー。
品のない学校がよくやっているイメージ。
⑥とにかく拍手型
変化をつけるものの、とにかく拍手。
④との合わせ技もあり、リスクも少ない。きちんとした指導者がついている学校がよくやっているイメージ。
思い出せる限りはこのくらい。
防具をつけて深呼吸をすると、自分が別人になったように感じるし年齢関係なく稽古できるのはとても良いなあといつも思う。
これから続けるかどうかはわからないが、続けているといいと思う。