欅(けやき)坂について

今、大好きな欅坂について、今考えていることを忘れないように、忘れても思い出せるように、ここに記す。

 

欅坂には漢字の欅と、ひらがなのけやき、という2つのグループがある。

私は両方とも大好きだ。

私は歌詞のある楽曲を楽しむ時には、歌詞をよく聞くようにしているし、好きな理由の大半は歌詞である気がする。説教くさい歌詞に出会うとブチ切れるくらいには、歌詞を本気で考証していることに以前気づいた。

秋元康商法はわかりやすく性を売り物にしているので大嫌いだが、秋元康の書く歌詞は大好きだ。

 

デビュー曲であるサイレントマジョリティーは選挙推進ソングぽいが、

「君は君らしく生きていく自由があるんだ」は生きづらさに対抗することへの肯定を描写しており、初めて聞いた時から大好きである。

続く「世界には愛しかない」「エキセントリック」「不協和音」「避雷針」いずれも、所属する共同体や、その共同体の中にいる自分自身に疑問を持ちそれに対抗しようとする気持ちを描写している。

欅坂の曲を「中二病かよ」と揶揄する声は一度となく聞いたことがあるが、生きづらさを感じて苦しんだことのある人間には少なからず共感できるものであると考えているから、「共同体の中で不自由さを感じたことのない人なんだな」と毎回思う。

「二人セゾン」は明るい欅坂を見ることができた最後の曲であるし、様々な形の別れに重ねることができるので穏やかな気持ちになれてとても好きだ。

 

ひらがなけやきの「期待していない自分」は最初聞いた時に、

「ついにひらがながハッピー路線から脱した」と思ったが、彼女らは曲調こそ明るいものの、前を向くことや恐れずに立ち向かうことを繰り返し描写している。

「期待してないってことは夢を捨てたってことじゃなくて」という箇所に秋元康の真髄を感じることができる。

2期生の美しさが尋常じゃないので、ご存知でない方はご覧になることをおすすめします。

 

どうでもいい気持ちにならなければ、欅の歌詞解釈も形に残しておきたい。